オフィシャルブログ

第10回鉄道土木雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社オーエス工業、更新担当の中西です。

 

 

 

鉄道土木の未来〜安全・効率・サステナブルの三位一体へ〜

今回は「鉄道土木の未来」について掘り下げていきます。

人口減少、カーボンニュートラル、インフラ老朽化といった社会課題を背景に、鉄道土木の世界にも今、技術革新と価値観の変化が求められています。


■ 鉄道インフラの“老朽化”と更新需要

 

日本の鉄道インフラの多くは、高度経済成長期(1960~70年代)に整備されたもので、築50年以上の橋梁・トンネルも珍しくありません。

  • 橋梁:耐荷重と耐震の見直し

  • トンネル:漏水・ひび割れ・落石対策

  • 線路:路盤沈下、老朽レールの取り替え

これらを安全に、環境負荷を抑えて、短期間で施工するという高度なニーズが、鉄道土木の未来を変えようとしています。


■ 技術革新がもたらす新時代の工事

 

① ICT施工とBIM/CIM

  • ドローンによる路線全体の3D測量

  • BIM(建築情報モデリング)でトンネル設計

  • CIM(土木情報モデリング)で擁壁の施工計画を可視化

これにより、施工の無駄が削減され、再資源化や工程短縮が実現します。

② 夜間自動施工・ロボット導入

  • 軌道の敷設作業を自動化する軌道敷設ロボット

  • 夜間でも無人で稼働する軌道モニタリング車

  • トンネル内の補修ドローンや、狭所作業用ロボットの登場

これらは、人手不足への対応と、安全性向上を同時に達成する技術です。


■ サステナブルへのシフト

 

鉄道土木の現場では、単に“つくる”だけでなく、環境に配慮し、資源を循環させる「サステナブル施工」が求められています。

  • コンクリートガラやバラストの再資源化

  • 低炭素型セメントや再生鉄筋の使用

  • ハイブリッド重機・電動工具の導入

特に、鉄道そのものが「脱炭素社会の中核的交通手段」となるなか、鉄道土木もそれに見合う**“ゼロエミッション化”**を急いでいます。


■ 人材と現場文化の未来

 

● 若手育成とデジタルネイティブの活用

ICTやロボットを使いこなす若手世代が、鉄道土木の未来を担います。昔ながらの「経験頼り」から、「技術+情報」の融合人材が求められる時代へ。

● 地域との共生とオープンな現場へ

  • 工事現場の「見える化」

  • 環境情報の開示

  • 子ども向けの工事見学会

鉄道インフラは“みんなのもの”。地域に開かれた現場運営が、これからの信頼構築の鍵になります。


■ まとめ:鉄道土木は、未来社会の“根っこ”を築く仕事

 

見えない線路の下にこそ、未来への礎がある――。鉄道土木の仕事は、まさにそんな“基盤を築く”使命を担っています。

これからの鉄道土木は、

  • 安全性

  • 環境適合

  • 技術革新

  • 地域との信頼

これらをすべて満たす、“ハイブリッドなインフラ整備”へと進化していくことでしょう。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

株式会社オーエス工業では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png