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日別アーカイブ: 2025年5月26日

第8回鉄道土木雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社オーエス工業、更新担当の中西です。

 

 

鉄道土木の鉄則とは?100年後も列車が走るために守るべきこと


前回は鉄道土木の歴史についてご紹介しましたが、今回は、**鉄道土木における「鉄則(ルール・信念・哲学)」**に迫っていきたいと思います。

人や物の命を預かる鉄道インフラ。その裏側で職人たち・設計者たちが守り抜いている「絶対に譲れない原則」とは何か?
この記事では5つの鉄則に絞って解説します。


⚠️鉄則①:安全第一、絶対最優先

 

鉄道土木において最も重要なのが「安全最優先の思想」です。
・地盤が弱ければ、工期を延ばしてでも補強する
・橋梁が老朽化すれば、全面通行止めにしてでも補修する

「多少の不便より、安全の確保が最優先」という原則は、全ての工程に貫かれています。


🧱鉄則②:長寿命化への配慮

 

鉄道インフラは、一度整備すると数十年〜100年単位で使われ続けるものです。
そのため、建設当初から「維持・点検・補修」を見据えた設計が必要です。

  • トンネルの防水構造

  • 橋梁の腐食対策(防錆塗装・亜鉛メッキ)

  • 排水構造による路盤の乾燥維持

「造って終わり」ではなく、「使い続けるための設計」が鉄道土木の基本姿勢です。


🔍鉄則③:わかりやすく、管理しやすく

 

現場では「後世の人が管理しやすいこと」が大切にされています。

  • 同じ材料、同じ工法を使ってメンテナンス性を向上

  • 図面・施工記録の徹底した整理

  • マンホールや検査口の設置位置にも配慮

100年後の技術者が「これはどういう構造?」と迷わないよう、**情報と構造の“見える化”**が進められています。


🌪鉄則④:災害を想定した設計

 

日本は自然災害の多い国。鉄道土木では、「もし○○が起きたら?」を常に想定して設計を行います。

  • 地震 → 免震装置や橋脚の補強

  • 大雨 → 法面の補強や排水路の拡幅

  • 土砂崩れ → ロックネット・擁壁の設置

自然の力には勝てませんが、“想定内に抑える”のがプロの仕事です。


🤝鉄則⑤:協調と調和を大切にする

 

鉄道は、住宅地・都市・自然環境の中を縫うようにして走ります。
そのため、地域住民や景観、周囲の建築物との調和も重要視されます。

  • 防音壁やバラストによる騒音対策

  • トンネル出入り口のデザイン配慮

  • 工事時の交通・生活動線への配慮

土木は、地味ながら**“人の暮らしの中で機能する技術”**であるべきなのです。


✨まとめ:鉄道土木の鉄則は、“未来の当たり前”を守るためにある

 

鉄道土木の現場では、すべての行動が「未来の安全・快適・信頼」のためにあります。
地味でも、見えなくても、確実にそこに“信念と誇り”が宿っているのです。

これからも、鉄道を支えるすべての技術者たちが、その鉄則を胸に刻みながら、次の100年の鉄道を形づくっていくことでしょう。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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